冬の屋外作業やアウトドアに活躍するのが防寒アウターです。「防寒」と一言で言っても風を防ぐ以外に、保温性や防水性などさまざまな性能を持っています。そこで今回は、ご自身に最適な防寒アウターを選ぶ方法や、着こなしのポイントについて紹介します。

快適に過ごすために必要な機能

秋冬に着用する防寒アウターには、様々な機能や素材に応じた性質があります。ここからは、快適に過ごすために必要な機能や性質について紹介します。

可動性

屋外で作業をする上で最も大切なのは、防寒アウターの可動性です。バスト部分や肩幅などのサイズを確認して動きが制限されないゆとりを持つことが必要です。また、すべりのある裏地を使用したアウターを選ぶことで、着脱しやすくストレスなく過ごすことができます。さらに、ストレッチ素材を採用することで動きに制限がなく快適に過ごすことが可能です。

保温性

寒い季節を快適に過ごすためには、保温性が必要不可欠です。空気をたくさん含むことができる素材は、暖かい空気の層を作るため保温性が高まります。ここからは保温性の高い素材について簡単に紹介します。

裏起毛

パーカーや防寒パンツなどで馴染み深い裏起毛は、ループ状に編まれた裏毛を起毛させた生地を指します。裏毛に比べ、毛足が長いため空気を含みやすく、保温性の高さが魅力の素材です。身につけたときの素材感も暖かみがあります。

アルミ素材

レスキューシートにも使用されるアルミ素材は、熱伝導率の高さから保温性も高く軽量なのが魅力です。

ダウン

秋冬のアウターとして定番のダウンは、水鳥の胸部分の毛を指します。羽軸がないためふっくらと柔らかく、空気をたくさん含むことが出来ます。そのため保温性が高いのが魅力です。

中綿

中綿は、ポリエステルなどで作った綿を指します。化学繊維で作られているため、水に強く、洗濯しやすいのが魅力です。また天然繊維のダウンと比べると低価格で購入することができます。保温性は、ダウンと比較するとやや劣りますが、コストパフォーマンスや、ケアのしやすさを考えると優秀な素材です。

裏フリース

ふわふわと滑らかな手触りが特徴のフリースも上記の素材と同様に暖まった空気をとどまらせる事で保温性が高い素材です。こちらも化学繊維で作られているため、低価格での購入がしやすく、特徴である手触りの良さも魅力です。

耐久性

屋外での作業が多い方が着用する防寒アウターには、現場仕事に耐えうる耐久性が必要です。作業着メーカーから販売されている防寒アウターは、現場仕事に耐えられる耐久性を備えた製品がほとんどです。使用する素材の希少価値や、機能・性能によって高価な製品もありますが、作業着メーカーの製品は、比較的求めやすい価格で販売されています。しかしながら、職種によっては、汚れやすく頻繁に買い換えるため低価格な防寒アウターを求める方もいるので、使用条件や価格帯によって選ぶことが大切です。

耐水性

購入しようとしている防寒アウターが雨や、嵐にどれだけ対応するかを知りたい場合には、耐水圧を確認しましょう。防水仕様であっても、耐水圧が高い大雨や嵐に該当する水圧には耐えられない製品もあるため、以下の数値で、判断するようにしましょう。耐水圧は、大きく以下の4つに分けられます。

●　300mm…傘を必要としない程度の小雨

●　2,000mm…傘が必要な中雨

●　10,000mm…大雨

●　20,000mm…嵐

防水性

上記で記載した通り、防水仕様であっても耐水圧が低い場合には水の侵入を防ぐことが難しい場合もあります。屋外での現場作業が多い場合には、大雨にも耐えられる耐水圧10,000mm以上の製品を選ぶようにしましょう。

透湿性

保温性と並んで重要なのが透湿性です。あまり馴染みの無い言葉ですが、透湿性とは、衣類内の水蒸気を外に出すことで、蒸れによる不快感を減らし快適に過ごすことができる性質です。保温性の高い製品は、暖かい空気を衣類内に保つことで保温性を高めますが、透湿性がなければ、暑くなった際、汗の逃げ場がなく、不快感を感じます。透湿性が高いことで、保温性と快適さを両立させることができます。

防寒アウターの選び方

上述した通り、防寒アウターには素材や性質によってさまざまな機能があります。さらに、着用する状況によっても選ぶ製品が異なります。以下では、それぞれにあった選び方について紹介します。

シーンで選ぶ

フォーマルなシーン

スーツやオフィスカジュアルでの服装を指定されている職場や、秋冬に行われる結婚式などのフォーマルなシーンで着用する場合には、ビジネスコートとしても定番のステンカラーコートやチェスターコート、トレンチコートなどがオススメです。キルティングやダウン素材のライナーがついたものもあり、厳しい寒さにも対応できます。

日常使い

フォーマルなシーンとは異なり、オフの日に着用する場合には、ご自身の服装に合わせたアウター選びがおすすめ。カジュアルなスタイルが多い方は、ブルゾンやダウンにすると着回しもしやすく便利です。服装によってアウターを変える必要もありません。ビジネスコートは、素材上、重みを感じる製品もあるため、日常使いするアウターは、軽量で暖かいものを選ぶことで、身軽に外出を楽しむことができます。

素材で選ぶ

表地の素材

防寒アウターの表地の素材によって、お手入れのしやすさはもちろん、見た目の印象も変わります。冬のアウターとして人気なウールやカシミヤなどの天然素材は、温かみのある雰囲気に合わせ、高い保温性も兼ね備えています。天然素材のアウターは、ブラッシングやクリーニングなど、定期的なお手入れによって長く愛用することができますが、忙しい現代人には、難しく感じる方も。一方、化学繊維で作られたアウターは、自宅で洗濯ができる製品も多く、ケアが簡単な上、比較的低価格で購入することができるのも嬉しいポイントです。

裏地の素材

裏地の素材によって、保温性が大きく変わります。上述の通り、保温性に優れた素材は、複数あるため、裏地の素材を確認することで保温性の高いアウターを見極めることができます。また、数年前から、アウターなど防寒着には、「ボンディング」という二種類の素材を接着した素材が登場しています。比較的低価格で購入することが可能ですが、接着している構造上、洗うことに適していない製品が多いため、ご自身のライフスタイルに合わせて購入することをおすすめします。

機能性で選ぶ

機能に重きを置いて防寒アウターを選ぶ場合には、求める機能を明確にする必要があります。屋外での作業が多いなら、防水と保温性がどちらも必要です。例えば、氷点下を下回る寒冷地なら保温性には裏起毛やアルミ素材がおすすめです。しかしながら、動くことで汗をかく場合や、冬期間でもそこまで温度が低くならない地域の場合、裏起毛は透湿性が高くはないため、汗などの水蒸気によって不快感を感じる場合があります。その場合は、ダウン素材など、透湿性の高い素材がおすすめです。このように、職種や地域の天候などと照らし合わせながらご自身に必要な機能を明確にしましょう。

デザイン性やシルエットで選ぶ

作業着メーカーの防寒アウターは、ベーシックなデザインのものや、極端に派手な柄や配色のデザインなものか多かったですが、近年は、日常使いにも遜色のないスタイリッシュなデザインや、女性シルエット対応の製品、ユニセックスデザインの製品が増え、オシャレを楽しみながら快適に仕事に打ち込めるようになりました。一方、休日のお出かけなどには、継続的に人気のキルトコートなど、すっきりとしたデザインのコートも活躍します。仕事とオフの日でアウターを分けることで気持ちの切り替えにもなります。

防寒コーデのポイント

着膨れしてしまったり、もったりとした印象になりやすい寒い季節のコーディネート。ここからは、しっかり防寒はしながらオシャレに着こなすポイントについて紹介します。

防寒アウターで格上男性に

フリース

近年、性別を問わず人気があるのは、フリースです。もこもことした可愛らしい雰囲気で、アウトドアブランドを始めさまざまなアパレルブランドで展開されています。異素材のポケットがワンポイントになっているおしゃれなフリースが多く、フーディなどのカジュアルな服装にもぴったりです。

ブルゾン

MA-1などのブルゾンは、流行と関係なく定番のアウターに。カーキ色などベーシックな色合いが多いため合わせやすく、羽織るだけでオシャレな印象に変わります。デニムパンツとの相性が抜群です。

インナーダウン

チェスターコートなどのビジネスコートには、インナーダウンがおすすめ。オシャレを維持したまま、過酷な寒さにも耐える防寒性を高めてくれる優れものです。ダウンと聞くと着膨れする印象がありますが、インナーダウンは軽くて薄い製品が多いため、コートの中に着てもわずらわしさがありません。仕事なら、スーツ、休日ならデニムやスラックスを合わせるだけで上品な印象になります。

大人女子の防寒アウターの着こなし

大人女子のダウンコーデ

従来のダウンに対する野暮ったいイメージは覆され、すっきりとしたシルエットのダウンが登場しています。柄物で、着るだけでオシャレに変えてくれるものも。落ち着いた色のダウンをセレクトするなら、カラーパンツで印象を明るく変えましょう。秋から冬にかけては、ほっこりするカラーを合わせることで温かみのある印象になります。

中綿ベスト

トレンチコートなどスタイリッシュなアウターに防寒力をアップさせるには、中綿ベストがおすすめです。モノトーンなコーデなら、秋冬大活躍するカーキ色の中綿ベストを中に着ることでコーディネートのアクセントになります。

キルトコート

ノーカラーキルトコートなど、すっきりとしたシルエットのアウターを選ぶ場合には、インナーはリブタートルなど、シンプルなデザインのものを着ましょう。パンツはデニムを合わせてあげることで、大人の印象に変わります。

おすすめ防寒アウター14選

最後に、ワークランドおすすめの防寒アウターをご紹介します。

[バートル] 5270 防寒ジャケット 大型フード付き (ユニセックス)

バートルの電熱パット「サーモクラフト」対応ジャケットです。裏地は、アルミフィルムラミネート加工がフードまで施され、温まった熱を外に逃がしません。一時撥水素材で、急な雨から体を守ります。ユニセックス対応シルエットのS、Mを含み、3XLまでの6サイズ展開です。カラーは、シルバー、ブラック、アーミーカーキ、アーバンブラウンと日常使いにも最適なカラーリングです。

［バートル］5020　防寒ジャケット

バートル「サーモクラフト」対応モデル。冷えやすい背中部分には便利なカイロポケット付きです。裏地はアルミメッシュ素材を採用。高い保温力で冷えから守ります。耐水圧10,000mmで大雨の中での作業にも。サイズは、Sから3XLまでの6展開で、S、Mサイズはユニセックス対応シルエットです。カラーは、ミルスグリーン、ブラック、ブラックウッド、カーディナルの4色で合わせやすいカジュアルなデザインです。

[寅壱] 2800-129 防寒ブルゾン

スタンドカラーが特徴的なブルゾンです。綿100%、難燃ファスナーを使用しているため、溶接など火気を扱う現場やアウトドアにも最適です。サイズは、Sから5Lまで5展開で、カラーはコヨーテと濃コンの2色です。

［寅壱］2587-129　防寒ブルゾン（限定カラー）

軽量で動きやすいブルゾンです。中綿を使用しているため、保温性の高さにムレを逃す透湿性も兼ね備えています。肩周りや腰部分には耐摩擦性に優れたオックス生地を使用。カラーはパープル、グリーンの落ち着いた2色で、サイズはMから5Lまでの6展開です。

[バートル] 3190 フーデッドジャケット(ユニセックス)

アウトドアモチーフのマウンテンパーカーです。耐水圧10,000mmで、大雨でも水が染み込みません。三層のラミネート素材を採用し、高い防風性を発揮。カラーは、ミルスグリーン、ブラック、バーク、アーバンブラック。高いデザイン性で日常使いにもおすすめです。サイズは、ユニセックスサイズのSを含めた5展開で、XXLまで対応しています。。

[バートル] 4054 アノラックパーカ(ユニセックス)

防風性が高く、登山などアウトドアの定番アウター、アノラックパーカー。フロントポケット部分からバイカラーになっており、ワークシーンだけでなく、日常使いにも最適なデザインです。カラーは、ミルスグリーン、ブラック、トリコ、アーミーカーキ、グレイカモで、ユニセックスサイズSを含む5展開です。

[バートル] 7610 防水防寒ジャケット(大型フード付)(ユニセックス)

撥水加工に加え、耐水圧10,000mmのPAコーティング樹脂加工で大雨にも対応するマウンテンパーカーです。中綿を使用しているため保温性に透湿性も兼ね備え、ムレによる不快感を軽減します。SS、Sサイズは、ユニセックス対応シルエットで、5Lまでの豊富な8展開です。カラーは、ネイビー、コディアック、ブラック、サーフブルー、カーディナル、スプリットブラックの6色です。

桑和 [G.GROUND] 7114-00 防水防寒ブルゾン

微粒子金属酸化物が含まれているため、太陽光から排出される赤外線を熱エネルギーに変えて発熱します。高い抗菌効果を持つ天然成分キチン・キトサンを使用。細菌の繁殖を防ぎ、嫌な臭いを防止します。また、汗を消臭することで清潔感を持続することができます。10,000mmの高い耐水圧と透湿性で体を暖めながら快適に過ごすことができます。カラーは、ブラック、イエロー、ロイヤルブルー、リアルツリーカモの4色でサイズは、Sから6Lまでの7展開です。

藤和 [TS Design] 18246 メガヒートES 防水防寒ジャケット

体から放出される熱を再反射することで保温性を高めながら、高い透湿性で汗による水蒸気を外に放出するハイブリット素材「MEGA　HEAT」を採用した防水防寒ウエアです。サイズは、Sから6Lまでの8展開で、カラーは、レッドとブラックの選びやすい2色です。

[TS Design] 8127 防水防寒ライトウォームジャケット

耐水圧5,000mmかつ透湿性2,000gとあらゆる職種に対応した着脱式フード付きジャケットです。反射ワッペンで、夜間も安心。カラーは、豊富に5色、サイズはSから6Lまで対応しています。

自重堂 [JAWIN] 58100 防寒ジャンパー

デザインを重視した「JAWIN」ブランド防寒着です。衿のボアが冷えやすい首元を暖かくカバー。カラーは、シルバー、チャコールグレー、サンドベージュの3色で、サイズはMから5Lまでの6展開です。

SOWA 5403 防寒ブルゾン

綿100%で作られた表地は丈夫で耐久性の高さが魅力です。火気を扱う作業にも最適。中綿にはポリエステルを使用し、軽量で暖かく、身軽に作業することができます。ネイビー、シルバーグレー、ミストブルーの3色展開でサイズは、Mから6Lまで対応しています。

藤和 [TS Design] 846326 ウインターフライトジャケット

裏ボアを使用した高い保温性のフライトジャケットです。スタイリッシュなデザインでありながら、軽量で撥水性もあり、すぐれた機能を持ちます。カラーは、ブラック×チャコールグレー、ブラック×ブラックのシックな2色。サイズは、Mから5Lの6展開です。

[寅壱] 2530-124 パイロットジャンパー(衿ボア)

20色を超えるカラーバリエーションを持つパイロットジャンパーです。保温性の高い裏ボアを採用。ペン差しつきポケットや携帯電話を収納できるポケットなど機能的な収納があります。衿のボアは取り外しが可能で、気温によって調節ができます。サイズは、Mから5Lの6展開です。。

まとめ

今回は、防寒アウターの選び方や着こなしについて紹介しました。仕事環境や地域によっても求める機能は異なるため、ご自身のワークスタイルにあった防寒アウターを選ぶことが大切です。また、フォーマルな場に着用する防寒アウターも１着備えておくと、突然のお誘いにも焦ることなく対応できるためおすすめです。防寒アウターの購入を検討される際は、ぜひワークランドをご利用ください。店舗を訪れる必要なくさまざまな作業着メーカーの防寒アウターを確認することが出来ます。

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