安全靴のおすすめ商品8選|基本性能や選び方のポイントも紹介
安全靴は、工場や現場などで働く人の足を保護する靴です。JIS(日本産業規格)の定める基準をクリアする必要があるため、単に頑丈に作られていればよいというわけではありません。この記事は、建築業で働く人に向け、おすすめの安全靴について解説します。性能の規定や選び方も解説しているので、参考にしてください。
安全靴とは
JIS(日本産業規格)の定義によると、安全靴とは「主として着用者のつま先を先芯によって防護し、滑り止めを備える靴」です。工業、建設・建築現場、重機を使う工場など、足への危険を伴う現場・作業場において、着用が義務付けられています。
安全靴は基本性能・作業区分・材料区分・付加性能といった規定が決められており、JISの合格品のみが安全靴と呼ばれます。以下では、JISの規定について解説します。
安全靴の基本性能
安全靴に求められる基本性能として、品質、強度、性能に関する検査があります。ここでは検査方法も解説します。
耐衝撃性能
つま先に重量物が落下したときに、着用者のつま先を守る性能です。検査方法は先芯部に質量20kgの銅製ストライカを決められた高さから落下させ、先芯分と中底の隙間を測定し、規定値を満たすのかをテストします。
耐圧迫性能
重量物がつま先部に乗ったときに、その重さから着用者のつま先を守る性能です。検査方法はつま先部に、軽自動車0.5台分などの規定の圧迫力を加圧し、先芯と中底の隙間が規定以上の数値を確保できるのかを確認します。
表底のはく離抵抗
甲被と靴底の接着強度を表します。検査方法は、甲被のつま先部分と表底を互いに上下に引っ張り、剥がれにくさを確認します。作業区分ごとに、規定以上の抵抗値が確保できるのかが求められます。
安全靴の作業区分
作業の程度は、以下の4段階に区分されています。
・超重作業用(記号はU)
・重作業用(H)
・普通作業用(S)
・軽作業用(L)
各々に耐衝撃性能・耐圧迫性能・表底のはく離抵抗などの規定値が定められています。
安全靴の材料区分
靴の材料にもJISの規定があり、区分は以下の2種類です。
・クラスⅠ(記号はCⅠ)
・クラスⅡ:(CⅡ)
クラスⅠは革製の甲被と、その他の材料による表底でできています。甲被とは甲の部分を覆うアッパー部分です。クラスⅡは、総ゴム(加硫式)または総高分子材料(一体成形式)でできている靴です。
安全靴の付加性能
基本性能に加えて、作業内容や作業環境などに適した性能が付加される場合があります。主な付加性能は以下のとおりです。
・耐踏抜き性:釘やガラスなどが表底を貫通して損傷するのを防止する性能
・かかと部の衝撃エネルギー吸収性能:歩行時にかかとに加わる衝撃を靴底に吸収させ、足の負担を軽減する性能
・足甲プロテクタの耐衝撃性能:足甲まで覆い、落下物から足甲部を防護する性能
・耐滑性能:濡れた床面で滑りによる転倒事故を防ぐ性能
それぞれ検査方法や規定値が定められており、基準をクリアしたものが付加性能として認められます。
一般的に「安全靴」「作業靴」と呼ばれる靴とは
安全靴とは、本来はJIS合格品のみを指します。現在は先芯の入った頑丈な作業靴全般を安全靴と総称したり、JIS規格外のものをセーフティシューズ、安全スニーカーなどと呼んだりしています。JISの安全靴以外で正式な安全規格に基づいているのは、プロテクティブスニーカーです。以下で詳しく解説します。
プロテクティブスニーカーとは
JSAA(公益社団法人日本保安用品協会)規格の認定を受けている靴で、プロスニーカーとも呼ばれます。足のつま先を守るための一定の安全性能、強度、品質を備えています。安全靴ほどの性能を必要としないような軽作業に最適です。
安全靴とプロテクティブスニーカーの違い
安全靴はJIS、プロスニーカーはJSAAと認定規格が異なります。プロテクティブスニーカーの基本性能の項目はJISに準じていますが、耐久性の基準値は低く設定している場合があります。作業区分は、普通作業用(A種)と軽作業用(B種)の2種類です。
プロテクティブスニーカーの材料
プロテクティブスニーカーは、安全靴に比べて使える材料の種類が増えます。甲被には、革、人工皮革、合成皮革、編物、プラスチック、ゴムといった軽くて加工しやすい材料が選ばれます。表底にはゴム、発泡ポリウレタン、プラスチックが使われ、疲れにくく履き心地のよい靴が作られるのが特徴です。
安全靴の選び方
安全靴は、機能・履き口のタイプ・形状で選びましょう。ここでは、安全靴の選び方について解説します。
機能で選ぶ
安全靴にはさまざまな機能が備わっています。作業現場の環境や作業内容を考慮して、安全かつ快適に過ごせるものを選びましょう。
通気性
工場内などの気温や室温が高い場所では、通気性のよいメッシュ素材がおすすめです。熱を逃しやすくすることで、汗の水分で蒸れたり、嫌な臭いが発生したりするのを防ぎます。洗った後に乾きやすいのもメリットです。
軽量
軽量な安全靴を履くと、長時間の立ち仕事も疲れにくくなります。一般的なスニーカーは片足で約350gですが、軽量化されている安全靴は250g前後です。素材は革よりもニット、先芯は銅製よりも樹脂製のほうが軽量です。
防水機能
水場での作業、雨天時の外での作業には、防水機能つきを選びましょう。完全防水を目指すのであれば短靴ではなく、くるぶしやスネまで足を守る長靴タイプがおすすめです。ナイロン、牛革は水を弾きやすい素材です。
その他の機能
職種や作業現場、仕事内容に適した機能の安全靴があります。電気や電子部品を扱う場合は、感電や火傷を防ぐ静電気帯電防止機能がおすすめです。また、油と靴のゴムは相性がよくないため、食品や石油を扱う工場で働く場合は、劣化しやすくなります。耐油機能や耐滑機能を選ぶと、靴の持ちがよくなり、怪我の防止にもつながります。
履き口のタイプで選ぶ
安全靴の履き口のデザインは、靴紐タイプとマジックテープタイプの2種類が主流です。フィット感や着脱のしやすさなど、重視したいポイントで選ぶのをおすすめします。
靴紐タイプ
スニーカーのように、靴紐を結ぶタイプは自分で調整ができるため、フィットしやすいのが特徴です。仕事用だけでなく、食事や買い物など普段使いもできるのもメリットです。履いて通勤すれば、作業現場での履き替えの手間が省けます。
マジックテープタイプ
マジックテープタイプは着脱しやすさが魅力で、男女ともに人気があります。軍手をしたまま着脱できて、時間のロスを防げます。作業現場で靴紐が絡まる危険が避けられるため、機械などを扱う現場でも安心です。
形状で選ぶ
安全靴の形状は、普通のスニーカーのような見た目のもの、スネまで覆う頑丈なものなど、さまざまです。作業の危険度などにより選ぶとよいでしょう。
短靴
くるぶしあたりまでの長さの安全靴です。軽量で動きやすく、着脱しやすさが魅力です。一般的なスニーカーのようなデザインで、商談時にスーツと合わせても違和感がありません。ただし、保護する範囲が狭いため、どちらかというと一般作業に向いています。
中編上靴
足首まで覆うハイカットタイプの安全靴です。くるぶしまでガードするため、水や砂、火花が靴の中に入りにくく、足の怪我をしっかり防ぎます。溶接作業、運搬作業などに最適で、デザイン性にも優れた形状です。
長編上靴
スネまで覆うブーツタイプです。靴紐で調整し、足の形状に合わせられるため、長時間にわたって履いても疲れにくい安全靴です。ズボンの裾を入れ込んで、機械などに引っかかるのを防ぎます。高所作業、解体作業などの現場で選ばれています。
半長靴
スネまで覆う、ゴム製の安全靴です。靴紐がなく素早く着脱できるため、安全靴を頻繁に着脱する溶接、土木、解体などの作業現場に最適です。広範囲で足を守れますが、履き心地を調整できないため、購入時のサイズ確認が欠かせません。
おすすめの安全靴8選
ワークランドで取り扱う安全靴の中から、おすすめ商品を紹介します。特徴や性能も解説します。
[ミズノ] F1GA2100 オールマイティLSⅡ11L
軽量タイプの短靴の安全靴です。通気性のよいメッシュ素材を使用し、耐油性で劣化しにくいラバーソールを使っています。カラーはホワイト、ブラック、ブルー、レッドの4色展開です。
[アシックス] ウィンジョブ CP215 安全靴
軽量性、クッション性に優れたFLYTE FOAMを採用した、走り出したくなるワーキングシューズ。メッシュアッパーを採用し、軽量で動きやすいローカットベルトタイプの安全スニーカー。
[アシックス] ウィンジョブ FCP301 プロテクティブスニーカー マジック式
脱ぎ履きしやすいベルトタイプ。砂や水が入りにくく、着脱の便利なマジック仕様となっています。asicsオリジナルの衝撃吸収材αGELは、長く履いても足か疲れないクッション性が素晴らしいと大好評です。人工皮革アッパーでホールド性を発揮しているのもポイント。
[シモン] ECO11 安全靴
JIS合格品の、軽量・短靴タイプの安全靴です。静電機能があり、体に帯電した静電気を除電します。甲被のソフトレザーが足を柔らかく包み込み、快適な履き心地が特徴です。カラーはブラックです。
[PUMA] ライダー2.0 ロー 安全スニーカー
マジックテープの短靴タイプで着脱しやすく、フィット感の調整も可能です。スポーティーなデザインが特徴的で、カラーバリエーションはブラック、レッド、ブルーの3色展開です。
[アシックス] ウィンジョブ CP120 安全靴(1273A062)
新ベルト構造は容易な着脱とフィット感。アッパーにはスポーツカテゴリーでの実績があるポリウレタン素材を採用。通気性と耐久性を兼ね備えておりスマートなデザインでスポーツシューズのようなハイカットワークシューズです。
[シモン] SS44黒 安全靴
半長靴タイプの安全靴で、着脱しやすく、手間がかかりません。靴底に耐油性、耐薬品性があり、ゴムの硬度を最適化することで優れたクッション性を実現し、疲労を軽減します。カラーはブラックです。
[シモン] 533C01 安全靴
JIS合格品の長編上靴タイプの安全靴です。靴底は耐薬品、耐油、耐熱性に優れた合成ゴムを採用し、安全性が重視されています。外側についたチャックにより、着脱しやすいデザインです。カラーはブラックです。
まとめ
安全靴とは、工場や作業現場で足を守る靴です。本来はJIS合格品のみが安全靴と呼ばれます。安全靴は機能や履き口、形状が異なるため、職種や作業内容に合わせて機能やデザインを選びましょう。
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