仕事で毎回着るものだからこそ、「この作業服で本当に十分なのか」と不安になることがあります。いざ見直そうとしても、正しい選び方がわからずに手が止まりがちです。

工場作業服は「どの工場で使うか」で選び方が変わります。たとえば食品工場は衛生面、製造工場は静電気、クリーンルームは発塵と、重視すべきポイントがはっきり分かれます。

そこで今回は、工場作業服の選び方を徹底解説します。安全規格やおすすめモデルにも触れますので、ぜひ参考にしてください。

工場作業服に求められる要件とは?

工場作業服は、作業環境に合った機能を備えていることが前提にあります。まずは、複数の作業環境ごとに求められる要件を見ていきましょう。

食品工場

2020年6月以降、HACCP(危害分析・重要管理点)にもとづく衛生管理が義務化され、作業服にもより高い衛生基準が求められるようになりました。現在、食品工場の作業服には、異物混入を防ぐための「出さない・持ち込まない」設計が優先されています。

具体的には、作業服には次の要件が求められます。

  •  毛髪・体毛落下防止:袖口・裾口にネット付き二重構造
  •  落部材脱防止:マジックテープやコイルファスナー仕様
  •  異物持ち込み防止:ポケットレスまたは内ポケットのみ

食品工場で働いている場合、これらの要件を満たす作業服を選びましょう。それによってHACCP対応もスムーズになります。

製造工場

静電気は電子部品の損傷(ESD破壊)や粉塵爆発など、重大事故の原因になることがあります。そのため、製造工場ではJIS T8118(※)に適合した制電作業服が広く採用されています。

具体的には、次の要件が求められます。

  •  JIS T8118に適合した制電作業服
  •  導電性繊維を織り込んだ生地で、静電気を中和・拡散できる
  •  帯電をためにくい仕様

静電気起因のトラブルを防ぐうえで、上記は必ず押さえておきましょう。

(※)静電気帯電防止作業服に関する日本産業規格

クリーンルーム・精密機械工場

クリーンルームでは、作業者自身が発塵源にならないよう、低発塵素材の作業服が欠かせません。加えて静電気対策も求められるため、低発塵と高い制電性能を両立した作業服が求められます。

  •  繊維が抜け落ちにくい長繊維(フィラメント)素材
  •  IEC規格対応の高制電性能
  •  清浄度が高い現場ではつなぎ服(それ以外ではセパレートタイプ)

微細なホコリや静電気が許されない環境では、これらの要件を満たす作業服を選びましょう。

工場作業服の安全規格と品質基準

作業服が規格適合品かどうかは、製品タグや認証マーク、メーカーのカタログに記載されています。ここでは、工場作業服の主な安全規格と品質基準を見ていきます。

主な安全規格の種類

JIS T8118(静電気帯電防止作業服)

静電気の発生を抑制し、電子部品や粉塵爆発のリスクを軽減するための作業服の規格です。生地の帯電電荷量7μC/㎡以下、または製品1着あたりの帯電電荷量0.6μC以下といった基準が定められています。

HACCP対応

食品工場の衛生管理基準です。公的な「HACCP認証作業服」という規格はありませんが、ポケットレス、ボタンレス、体毛落下防止ネットといった仕様が該当します。

ISO 11611・ISO 11612(難燃作業服

溶接スパッタや炎への接触リスクがある現場向けの規格です。ISO 11611は溶接および関連作業用防護服の基準、ISO 11612は熱および火炎に対する防護服の基準です。

主な品質基準の種類

SEKマーク

繊維製品の抗菌性や防臭性を認証する制度で、機能レベルに応じてマークの色が分かれています。一般的な作業現場では青マーク(抗菌防臭加工)、食品工場や医療施設など衛生管理が厳しい環境では橙・赤マーク(制菌加工)を選んでください。

エコマーク認定

リサイクル素材など環境配慮素材を使用した製品に付与されます。近年は環境負荷を減らしたい企業の調達基準として活用されています。

工業洗濯対応

高温洗浄や業務用洗剤への耐性を示します。リネンサプライを利用する現場では事前に確認してください。

工場作業服に求められる機能

工場作業服には大きく分けて、「安全を守るための機能」と「作業を楽にするための機能」の2つが備わっています。具体的に見ていきましょう。

耐久性と洗濯性

工場作業服は洗濯頻度が高いため、生地と縫製の丈夫さが重要となります。

たとえば、ポリエステル混紡素材を使用した作業服は、綿100%に比べて摩擦や引っ張りに強く、繰り返し洗濯しても型崩れしにくい特性があります。乾きも早いため、夜洗って翌朝には着用できます。

縫製面では、二重縫いや補強ステッチが耐久性に影響します。二重縫いは2本の糸を並行して縫う方法で、1本が切れても縫い目がほどけにくい構造です。負荷がかかりやすい肘・膝・脇部分に施されていると、破れや裂けを防げます。

動きやすさとストレッチ性

ストレッチ素材の作業服は生地が伸び縮みし、しゃがむ動きや腕を上げる動きでも突っ張りを感じにくくなります。可動域を確保しやすく、姿勢を変える動作もスムーズに進めやすいでしょう。

また、立体裁断の作業服は、身体のラインに沿って生地がなじむよう設計されています。手元の動きが多い組立作業や検査作業では、無理な突っ張りが起こりにくく、結果として作業効率にもつながります。

制電・帯電防止機能

静電気対策が必要な現場では、衣服に電気をためにくくし、発生した電気を外へ逃がす機能が欠かせません。こうした目的に合わせて、制電・帯電防止機能を備えた作業服が選ばれます。

それを支えるのが、導電性繊維(導電糸)を織り込んだ制電素材です。制電素材は、導電性繊維(導電糸)を等間隔で織り込んだ構造の生地で、導電糸が微弱な放電(コロナ放電)を起こします。その結果、静電気を中和・拡散させやすくなり、衣服の帯電を抑えます。

吸汗速乾・涼感機能

夏場の工場内は高温になりやすく、作業中の体温調節が課題になります。こうした環境では、汗によるムレや不快感を減らす機能が不可欠です。

吸汗速乾素材や涼感機能を備えた素材は、肌に触れたときにひんやりと感じやすく、不快感を和らげる効果があります。空調設備が十分でない現場では、こうした機能が作業者の負担軽減をサポートするのです。

工場作業服を選ぶときのポイント

作業服着用イメージ

工場作業服は安全性を軸にしつつ、動きやすさやコストを含めて総合的に選ぶことが大切です。具体的なポイントを見ていきます。

安全性を最優先する

作業服の第一の役割は、ケガや事故から身体を守ることです。現場環境に合う安全規格に適合しているかを確認し、必要な防護機能を備えた製品を選びましょう。

たとえば、静電気リスクがある現場ではJIS T8118適合品を、溶接など熱リスクがある現場では難燃加工を施した綿製品や、JIS T8128などに適合した防護服を選ぶことが適切です。現場の危険要因を洗い出したうえで、必要な規格・機能を満たす1着を選んでください。

作業効率への影響を考える

ストレッチ素材や立体裁断を取り入れた製品を選ぶと、動作時のつっぱりが減り、負担を軽くできるでしょう。作業中に腕を上げる、しゃがむといった動きを想定してサイズを選びます。冬場に着込むことも踏まえ、少し余裕のあるものを選ぶと安心です。

長期使用を考えたコストパフォーマンス

長く使える製品を選べば、結果として買い替えの手間と費用を減らせます。工場作業服の法定耐用年数はおおよそ2年とされますが、実務では使用頻度や作業環境により、半年から3年で消耗することもあります。なお、まとめ買いの割引を活用すると、1着あたりのコストも抑えやすいでしょう。

素材の特性と選び方

溶接など熱リスクがある作業では、綿100%を選ぶと安心です。熱で溶けて肌に張り付くリスクが低く、化学繊維より適しています。ただし、防炎加工がない製品は燃えないわけではありません。加えて、洗濯で縮むこともあるため注意してください。

耐久性や手入れのしやすさを重視するなら、ポリエステル混紡が選びやすい素材です。速乾性があり型崩れしにくく、業務用洗濯に対応した製品も多く見られます。ただし、火花で溶けやすいため、高温作業には向きません。

このように、作業内容と現場のリスクに合わせて素材を選ぶことが、作業者の安全と快適さを両立させるポイントです。

おしゃれに見える工場作業服の選び方

見た目のよい作業服は、着る人のモチベーション向上やチームの一体感につながります。ここでは、ブランド・カラー・シルエットの3つの視点から、おしゃれに見える工場作業服の選び方をご紹介します。

ブランドで選ぶ

デザイン性を重視するなら、ワークウェアブランドから選ぶのがおすすめです。

たとえば、バートル(BURTLE)は細身のシルエットと洗練された配色が特徴で、若手作業員を中心に支持されているブランドです。ストレッチデニムや迷彩柄など、カジュアルウェアに近いラインナップを展開しています。

機能性とデザインを両立させたいならTS DESIGNの作業服もいいでしょう。スポーツウェアのような軽快な見た目に加え、吸汗速乾や接触冷感といった機能性素材を積極的に採用しています。

ブランドごとに得意なスタイルが異なるため、現場の雰囲気やチームの好みに合わせて選んでみてください。

シルエットで選ぶ

作業内容や体型に合ったシルエットを選ぶことで、動きやすさと見た目を両立できます。

細身タイプの作業服は、身体のラインに沿ったシルエットが特徴です。裾幅が狭く足元がもたつきません。機械への巻き込み防止にもなるため、見た目と安全性を両立できます。

また、ゆったりタイプは肩幅や胸囲に余裕があり、腕を大きく動かす作業や体格のよい方に適しています。重ね着しても窮屈になりにくいため、寒暖差のある現場で使いやすいでしょう。

【環境別】おすすめの工場作業服13選

ここからは、環境別におすすめの工場作業服をご紹介します。各モデルの特徴はもちろん、「どんな現場に合うか?」を中心に確認してみましょう。

製造工場向けおすすめ作業服

[自重堂] 81100 エコ製品制電ブルゾン

電子部品や精密機器を扱う製造ラインで広く採用されている定番モデルです。JIS T8118適合の制電性能を備え、ファスナーやボタンが表に出ないスクラッチガード設計で製品や設備を傷つけにくい点が支持されています。表がポリエステル100%、裏がポリエステル65%・綿35%の二層構造で、肌触りと耐久性を両立した1着です。

[自重堂] 85100 エコ製品制電長袖ブルゾン

同シリーズの81100(秋冬用)とそろえて着られる春夏モデルです。素材はポリエステル65%・綿35%のエコドビークロスで、通気性を確保しながら、JIS T8118適合の制電性能も備えています。リサイクル素材を65%使用し、エコマーク認定を取得している点も特長です。

クリーンルーム向けおすすめ作業服

[自重堂] 80400 エコ高制電ブルゾン

半導体製造や電子部品組立など、わずかな静電気も避けたい高清浄度環境向けのモデルです。国際規格IEC 61340-5-1に対応し、表面抵抗値1.0×10¹²Ω以下という高い制電性能を実現しています。導電糸を等間隔に配置したポリエステル100%素材を採用した1着です。

[自重堂] 84400 エコ高制電長袖ブルゾン

空調管理されたクリーンルームでの春夏作業に適したモデルです。高制電性能を維持しつつ軽量化しており、IEC 61340-5-1に対応しています。80400と組み合わせれば季節に応じた快適性を確保できるでしょう。

[自重堂] 80300 エコ低発塵製品制電ブルゾン

精密機器製造の現場に向く秋冬モデルです。低発塵性と制電性能を両立しており、細かなゴミの持ち込みを抑えたい環境に適しています。縫製は巻き縫い仕様で、裁ち端が裏側に出にくい点が特長です。加えて防汚加工により汚れがつきにくく、付着しても落としやすい設計になっています。

[自重堂] 84325 エコ低発塵製品制電長袖スモック

クラス1000程度のクリーンルームでの春夏作業に選ばれているスモックタイプです。低発塵性と制電性能を保ちながら軽量化した春夏対応モデルで、清浄度試験でクラス1000に該当する生地を使用しています。微細なホコリが許されない環境で採用されているモデルです。

汎用タイプのおすすめ作業服

[自重堂] 41500 ブルゾン

特定の規格対応が不要な製造現場や、初めて工場作業服を選ぶ方におすすめの汎用モデルです。ポリエステル60%・綿40%のソフトツイル素材で、スーパーソフト加工により綿の肌触りを活かしています。制電規格が必須でない現場なら、この1着を選んでおけば間違いないでしょう。

[自重堂] 45000 長袖ブルゾン

41500と同シリーズの春夏モデルです。軽量で通気性に優れ、暑い時期でも快適に着用できます。定番デザインのため廃番になりにくく、スタッフの追加採用時に同じ作業服をそろえやすいのが魅力です。

[桑和] 9663 長袖ブルゾン

JIS制電規格が必要でもコストを抑えたい現場に向いたモデルです。JIS T8118適合の制電性能を備えながら、手頃な価格帯を実現しています。肌側に綿が出る二重織り構造のため肌離れがよくベタつきにくい1着です。

[桑和] 965 長袖シャツ

9663と同シリーズの春夏モデルです。同じ裏綿ツイル素材を使用しており、ストレッチ性と制電性能、肌離れのよさに定評があります。動きの多い軽作業や検査作業で重宝する作業服です。

自重堂 [Z-DRAGON] 71000 ストレッチジャンパー

見た目にもこだわりたい若手が多い現場や、ユニフォームの統一感を重視する企業に人気のモデルです。ポリエステル65%・綿35%のストレッチツイル素材で動きやすく、帯電防止・消臭・抗菌機能も備えています。

自重堂 [Z-DRAGON] 75004 ストレッチ長袖シャツ

71000を採用している現場の春夏シーズンに向いたモデルです。動きやすさとデザイン性はそのままに、軽量で通気性を高めた設計になっています。シリーズでそろえると、季節で切り替えてもチームの統一感を保ちやすいでしょう。

食品工場向けおすすめ作業服

[アタックベース] 005 半袖白衣ブルゾン

HACCP対応が必要な食品工場向けの白衣型ブルゾンです。袖口と内側に体毛落下防止ネットを備え、YKK製コイルファスナーで異物混入リスクを抑えています。

空調風神服®に対応しており、ファンを装着することで暑い製造ラインでも快適に作業できる点が特徴です。ファンなしでも通常の白衣として使えるため、空調が効いたエリアと製造ラインを行き来する現場にも向いています。

工場作業服に関するよくある質問

工場作業服の選び方や使い方について、よく寄せられる質問にお答えします。

Q1:工場作業服のサイズ選びで迷ったらどうすればいい?

肩幅・胸囲・裄丈・袖丈・着丈を測り、サイズ表と照らし合わせて選んでください。試着できるなら動作確認もおこない、冬場の重ね着を見込んで少し余裕を持たせると安心です。

Q2:工場作業服の色選びで失敗しないコツは?

製造工場は汚れが目立ちにくいネイビーやグレー系が無難です。食品工場は白や青・グリーンなど、衛生管理と異物確認のしやすさを基準に選んでください。

Q3:食品工場向け作業服の選び方で注意することは?

HACCP対応の仕様かどうかを最優先で確認してください。ポケットやボタンの扱い、体毛落下防止ネットの有無まで見て選ぶと失敗しにくいです。

Q4:工場作業服の洗濯方法と注意点は?

素材と色に合わせて漂白剤を選び、洗濯表示に従って洗ってください。制電タイプは柔軟剤で性能が落ちる可能性があるため、メーカーの指示を優先すると安心です。

Q5:女性向けの工場作業服を選ぶポイントは?

女性専用サイズを選ぶとフィット感と動きやすさを確保しやすいです。男女兼用を選ぶなら、ウエスト調整ができるタイプから探してみましょう。

まとめ

工場作業服は、まず現場のリスクに合う安全規格へ適合しているかを確認することが基本です。食品工場はHACCP対応設計、製造工場はJIS T8118適合の制電機能、クリーンルームは低発塵素材と高い制電性能の両立を押さえて選んでください。

ワークランドは工場作業服専門の通販サイトとして、自重堂、Z-DRAGON、バートル、TSデザインなど主要メーカーの製品を幅広く取りそろえています。本記事を参考に、自分にぴったりの1着を探してみてください。

執筆者情報

ワークランド編集部

作業服や作業着、ワークウェアに精通した専門スタッフが監修しています。作業現場での実体験や最新のトレンドを基に、機能性やデザイン性を兼ね備えた商品選びのポイントを分かりやすく解説しています。ワークウェア選びでお悩みの方は、ぜひ参考にしてください。

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