夏の作業着の定番「空調服（ファン付きウェア）」。その性能の高さからさまざまな現場で活躍しています。しかし、高所でのフルハーネス着用が義務付けられると空調服（ファン付きウェア）の着用が難しい現場も。そこでフルハーネスに対応した空調服（ファン付きウェア）が登場しました。本記事では、フルハーネス対応の長袖・半袖・ベストそれぞれの空調服（ファン付きウェア）のメリットやデメリット、適した職種を紹介します。

フルハーネス対応の空調服（ファン付きウェア）とは

2021年1月から高所での作業時にフルハーネスの着用が義務付けられました。夏の作業着として人気を博していた空調服（ファン付きウェア）でしたが、ファンの落下による事故を防ぐため高所作業での着用が難しい現状がありました。さらに、ハーネスを空調服（ファン付きウェア）の上に着用することで、衣服内を流れる風がせき止められてしまい涼しさを感じられない難点もあったのです。 そこで新たに開発され登場したのがフルハーネス対応の空調服（ファン付きウェア）です。通常の空調服（ファン付きウェア）との大きな違いは、背中部分にランヤードを通す取り付け口が付いている点です。これにより、ハーネスの上に空調服（ファン付きウェア）を着られ、従来の問題点であった衣服内の風のせき止めに対応しました。さらに、ファン落下防止ネットが付けられていることでファンの落下による事故も防げます。これらのことから、高所での作業を行う作業員の方々も空調服（ファン付きウェア）の使用が可能となりました。

タイプ別のメリット・デメリット

フルハーネス対応の空調服（ファン付きウェア）は、長袖・半袖・ベストとタイプ別に3種類展開されています。それぞれのメリットやデメリットを理解して現場のニーズに合ったタイプを選びましょう。

長袖タイプ

手首まで覆われた長袖タイプの空調服（ファン付きウェア）は、現場で長袖を指定された際にも着られ、作業用ジャケットとして人気が高いです。長袖タイプの主なメリット、デメリットは以下の通りです。

メリット

・柄や色などデザイン性の高いものが多い。
・長袖指定の現場で着られる
・怪我や日焼けの防止
・手元まで涼しい
・ファンを外すことで冬場には保温性のある防寒着として使用できる場合も

デメリット

・袖が膨らむため手元が見づらい
・袖口から漏れる空気が作業に支障をきたす可能性がある
・他のタイプに比べ価格が高い傾向がある
怪我の防止を理由として多くの現場では長袖の着用が義務化、または推奨されているため、長袖の空調服（ファン付きウェア）の人気が高いものとなっています。デメリットは、風を取り込む機能性ゆえの理由が多いです。

適した職種

長袖タイプは、交通警備やイベント設営など炎天下で長時間作業する方に最適です。手首まで覆われていることから、上半身全体が涼しく、怪我のリスクも軽減できます。また、高い安全基準が設定されている製鉄所など長袖の着用が義務付けられている現場にも最適です。

おすすめの長袖空調服（ファン付きウェア）

[ジーベック] XE98102 空調服 長袖ブルゾン（ハーネス対応）

人気の「現場服」シリーズから登場した、かっこいい空調服タイプです。綿100%素材なので火を扱う作業の方におすすめです。「現場服」シリーズと上下セットアップでの着用も可能なのでオシャレの幅が広がります。首元の調整ヒモで空気の抜けを調整すると涼しさがアップします。ファンの取り付けもワンタッチででき、ファン落下防止メッシュが付いているため安全です。カラーはサンドベージュとアーミーグリーンの2色。サイズはSから5Lまで対応しています。

[HOOH] 快適ウェア V8201 フルハーネス対応長袖ブルゾン 綿100％

綿100％の快適ウェアです。化学繊維に比べると難燃のため、火気を扱う現場にも最適。裏面は特殊素材になっているため、風の流れも確保しています。腰部には、保冷剤を入れられるメッシュポケットも。フルハーネス対応で、ランヤード取り出し口はもちろん2丁掛け対応フック掛け、ファン落下防止ネットなど安全性にこだわっています。また内側には、ケーブルを固定するマジックテープも付いているため、着用時の不快感も最大限までカット。襟元はソフトワイヤー入りで、首回りの風抜けを体感できます。ウェア着用時の快適さにこだわった空調服（ファン付きウェア）です。カラーはネイビー・シルバーグレー・チャコールと定番カラーがそろっています。サイズはMから8Lまでの豊富な7展開です。

半袖タイプ

袖が肘周辺までの長さである半袖タイプは、ジャケットに比べるとカジュアルに着られます。半袖タイプのメリット、デメリットは以下の通りです。

メリット

・長袖タイプに比べて安く購入できる
・袖口から風が抜けることで涼しさを感じる
・見た目がすっきりしているため、カジュアルなユニフォームとして採用されている

デメリット

・腕を冷やせない
・日焼けの恐れがある
・長袖コンプレッションインナーやアームウォーマーを購入する場合、コスパが悪い
・バリエーションが少ない
ベストタイプほどカジュアルすぎない見た目で、ユニフォームとして採用している企業もある半袖タイプ。怪我や日焼け防止のために長袖コンプレッションインナーやアームウォーマーを合わせたコーディネートが多いです。

適した職種

半袖タイプは、塗装工やとび職など、屋外でさまざまな道具を使用する方に最適です。道具の持ち替えもスムーズに行え、防水加工が施されている場合には、洗浄作業も安心して行えます。また、小さなパーツを使って作業する方にもおすすめです。長袖タイプだと袖からの風で細やかな作業に支障が出る可能性がありますが、半袖タイプだとその心配がありません。

おすすめの半袖空調服（ファン付きウェア）

[ジーベック] XE98105 空調服 遮熱ハーネス半袖ブルゾン（フード付き）

遮熱コーティングを施したファン付き半袖ブルゾンです。首元の調整ヒモや袖口ドットボタンで簡単に空気の抜けが調整できます。ハーネス対応で、両胸にはフック掛け用のDカンが付いています。ファン落下防止ネットも完備。さらに背中のランヤード取り出し口は、ファスナー式で使用しないときは簡単に収納が可能です。ヘルメット対応の大型フードは、さまざまな職種に最適。カラーはコン・シルバーグレー・ブルーグレーの3色で、サイズはSから5Lまで対応しています。

自重堂 [JAWIN] 54160 空調服 半袖ブルゾン

フルハーネス安全帯着用者専用のファン付き半袖ブルゾンです。ファン脱落防止用メッシュ付きで安心。背中部分からはランヤードを取り出せ、ランヤード未着用時はDカンを収納することが可能です。腰部分には、保冷剤を入れられるポケットも。デザインは、目を引く個性的なカモフラージュ柄です。カラーはシルバーブラック・ブラックカモフラ・ネービーカモフラの3色。サイズはSSから5Lまでの豊富な8展開です。

ベストタイプ

アームホールのみで袖のないベストタイプは、カジュアルな見た目でタウンユースにも最適です。ベストタイプのメリット、デメリットは以下の通りです。

メリット

・価格が安く手軽に購入できる
・タウンユースしやすい見た目の良さ
・袖がないため作業や運動の邪魔にならない
・脇から空気が抜けることでより涼しさを感じやすい
・軽量のため女性にも着やすい

デメリット

・作業環境によっては、使用禁止の場合あり
タウンユースでも着られるカジュアルな見た目で人気の高いベストタイプですが、そのカジュアルさゆえに現場仕事では着用が禁止されている場合もあります。そのため、購入前に確認するようにしましょう。

適した職種

ベストタイプは、腕周りが自由に動かせるため運送や配送に携わる方々におすすめです。近年では、重機に乗った際にもファンが邪魔にならない位置に付けられている製品もあるため、トラックの運転をされる方も不快感なく着用できます。

おすすめのベスト空調服（ファン付きウェア）

[ジーベック] XE98104 空調服 遮熱ハーネスベスト

高密度タフタを使用したファン付きベストです。裏面には遮熱性のある特殊コーティングを施すことで、未加工品に比べマイナス5℃の遮熱効果を実現。フロントは、左右に引っぱると瞬時に外すことのできるクイックファスナーを採用。落下トラブルがあっても首吊り事故のリスクを軽減します。ハーネスで負担がかかりやすい両肩には補強当て布付き。前部にはフック用のDカンもあります。ファン部分は、落下防止メッシュ付きで安心です。カラーは、コン・シルバーグレー・モスグリーン・クロの4色。サイズはSから5Lと女性にも選びやすいサイズ展開です。

[HOOH] V5599 フルハーネス対応冷感ベスト

ネイビー・カモフラブラック・シルバーグレーとベーシックなカラーがそろった冷感ベストです。襟元は、ソフトワイヤーを使用した特許取得済みの立つ襟で、首回り360度全方向からの風抜けを体感できます。フロントファスナーは、左右に強く引くだけで簡単に外れ、緊急時の事故を防ぎます。破れやすいアームホールは、ニットパイピングを施し破損を防ぎます。ファン取り付け部分には、ファスナー付きのファン落下防止ネットを完備。サイズはMから8Lまで対応しています。

空調服（ファン付きウェア）インナーにおすすめの長袖コンプレッションインナー

長袖・半袖・ベストとそれぞれのタイプ全てに合わせられる長袖コンプレッションインナーを紹介します。

[バートル] 4070 エアーフィット長袖コンプレッション

高いデザイン性で人気の高いバートルから、エアーフィットシリーズの長袖コンプレッションインナーが2024年も登場。通気性、伸縮性、軽さ全てを兼ね備えたストレッチニット素材を採用。ファン付きウェアのインナーとして最適です。カラー展開も大きな魅力です。

[EVENRIVER] GTB-06 アイスコンプレッションスーパーエアーシャツ(長袖)

EVENRIVERの人気シリーズ「ICE COMPRESSION」の長袖コンプレッションインナー。冷感性に優れた高品質ナイロンをジャガードメッシュ構造の生地に折り上げることで、通気性も兼ね備えた新感覚さが魅力。吸汗速乾素材で、作業時を快適に過ごせます。

[アタックベース] 56615 長袖コンプレッション

軽量で、冷感素材に加え吸汗速乾、着圧サポートとコンプレッション機能がそろった万能インナーです。空調服（ファン付きウェア）のインナーとしても最適。デザイン性も高いため、空調服（ファン付きウェア）を脱いでもオシャレを楽しめます。

[ジーベック] 6630 長袖コンプレッション

シンプルなクロに加え、3色の迷彩カラーが目を引く長袖コンプレッションインナーです。接触冷感・速乾性・吸汗性・消臭機能とうれしい性能がそろっています。また、背中と脇部分はメッシュ素材を採用しているため高い通気性が魅力で、空調服（ファン付きウェア）のインナーとしても最適です。

まとめ

フルハーネスに対応した空調服（ファン付きウェア）を選ぶ際には、ファン落下防止ネットが付いている製品を選ぶと安心です。タイプ別で選ぶ場合には、購入前に現場で義務化または推奨されている製品がないかを確認しましょう。ベストタイプは軽くデザインも豊富ですが、ユニフォームとしては禁止されている場合もあります。それぞれのタイプのメリットやデメリットを理解し、現場のニーズに合わせて最適な空調服（ファン付きウェア）を選びましょう。また、上記で紹介した空調服（ファン付きウェア）は、ファン・バッテリー・ケーブルは別売りとなっているため、ご注意ください。 ワークランドでは、さまざまなメーカーの空調服（ファン付きウェア）を取りそろえています。人気商品は、入荷前に予約できる予約販売にも対応。空調服（ファン付きウェア）の購入をご検討中ならぜひワークランドをご利用ください。

空調服・ファン付ウエア（ハーネス対応）の購入はこちら
その他、空調服・ファン付ウエアの購入はこちら