ブルゾンとはどんな服?ジャンパーとの違いや作業服の選び方・注意点を解説
ブルゾンはアウターの一種です。デザイン性の高さが特徴ですが、建築業などの屋外の作業や工場などの屋内の作業着として利用されています。この記事では、ブルゾン服の特徴から仕事に応じた選び方を解説します。ブルゾンの選び方に迷っている人は、ぜひ参考にしてください。
目次
ブルゾン服とは
ブルゾン服とは、ショート丈で裾や袖口が絞られたアウターのことです。ブルゾン(blouson)はフランス語で「裾や袖が絞られた服」を意味しています。日本でブルゾン服といえば、ゴムやベルトで裾や袖が絞られた上着を指します。とくに、身頃をふくらませたジャケットは、ブルゾンと呼ばれることが多い服です。
ブルゾンの特徴
ブルゾンはダウンやコートなどに比べて生地が薄いため、作業着に使われています。また、ブルゾンは動きやすさだけではなくファッション性が高いことから、カジュアル着のアウターとして利用されています。
ブルゾンとジャンパー・ジャケット・コートの違い
ブルゾンは他の衣類と混同されがちです。ここでは、ブルゾンとジャンパー・ジャケット・コートの違いを解説します。
ブルゾンとジャンパーの違い
ブルゾンとジャンパーに大きな違いはありません。どちらの名称も、ほぼ同じ意味で使われます。強いていえば、ジャンパーはシンプルな作りで安価に製造可能ですが、生地の耐久性は低めです。
ブルゾンとジャケットの違い
ジャケットは、ブルゾンとジャンパーの総称です。どちらもジャケットとして販売されていることがあります。ジャケットを厳密に定義すると、ブルゾンやジャンパーに比べてフォーマル寄りのアウターです。
ブルゾンとコートの違い
コートは一般的に防寒着の総称とされています。ブルゾンの上に羽織る丈の衣類が、コートとして認識されています。コートは寒さや雨を防ぐための上着であるため、生地はブルゾンより厚手です。
ブルゾンの種類
ブルゾンは種類が豊富な衣類です。以下にブルゾンの代表的な種類を5つ紹介します。
ボアブルゾン
ボアブルゾンとは、モコモコとしたボア生地で作られたブルゾンです。生地にボリューム感があり、
保温性の高さが特徴です。また、ボアブルゾンは生地が軽いため、防寒性とファッション性を兼ね備えたアウターです。
中綿ブルゾン
中綿ブルゾンは、ダウンのような暖かさが特徴のブルゾンです。化学繊維で作られており、手頃な価格で購入できます。また、中綿ブルゾンは水に強く、撥水加工によって洗濯できる点がメリットです。
ジップアップ付きブルゾン
ジップアップ付きブルゾンは、フロントの開閉部分にジップがついており、ジャケットやジャンパーのように着こなせます。カジュアルなものだけでなく、ビジネススタイルのアウターとしても数多く発売されています。
MA-1
MA-1は、アメリカ軍のフライトジャケットとして開発されたブルゾンです。もともとは、上空でフライトジャケットの水分が凍るのを防ぐために着られていました。ゆったりした身幅や袖がMA-1の特徴で、動きやすいアウターとして人気があります。
Gジャン
Gジャンはジーンズジャンパーの略称で、デニム生地のブルゾンです。広い意味では、Gジャンとブルゾンに大きな違いはありません。デニム生地であるため、カジュアルな印象と動きやすく頑丈な作りが特徴的です。
ブルゾンを作業着に選ぶ際のポイント
ブルゾンは作業着として使われるアウターです。以下に、ブルゾンを作業着に選ぶ際のポイントを解説します。
着心地で選ぶ
ブルゾンの作業着は、現場で動く作業員の着心地が重要です。作業員が動きやすいように、重量や袖や裾の長さなど、現場の仕事内容を考慮して決める必要があります。ブルゾンは商品やメーカーなどによってサイズ感が異なるため、採寸を細かく行って脱ぎ着のしやすさを確かめましょう。
デザインで選ぶ
ブルゾンは仕事に応じて適切なデザインを選べます。たとえば、作業現場に応じて色を変えることで作業員が見つけやすくなります。遠目から作業中であることが一目でわかるため、作業中のケガや事故の防止につながります。また、ブルゾンはファスナー式やボタン式などの種類があり、現場に合わせて体温の調節が可能です。
耐久性で選ぶ
ブルゾンには耐久性が高い素材で作られているものがあります。たとえば、建設現場の資材が多い場合、耐久性の高い生地であれば汚れや傷が付きにくくなり、長く着られるのでおすすめです。火を扱う工場であれば、防炎加工がされているブルゾンを選ぶと安全性が高まります。また、耐久性の高いブルゾンは、仕事だけでなくアウトドアなどの趣味でも活用できるでしょう。
ブルゾンを作業着に選ぶ際の生地の選び方
ブルゾンの作業着には、主にポリエステル・綿・混紡素材が使われています。それぞれの素材ごとに特徴があり、現場に応じて選び方が異なるため、以下に着心地や耐久性などの違いを解説します。
ポリエステル素材
ポリエステル素材は、化学繊維の一種です。吸水性が低いため、汗をかいてもすぐに乾きます。また、耐久性が高く、形状が安定しやすいという特徴があります。ブルゾンの作業着を長時間にわたって着用する場合には、ポリエステル素材がおすすめです。ただし、ポリエステルは熱に弱いため、火を扱う現場では避けたほうがよいでしょう。
綿素材
綿素材は、天然繊維のひとつです。肌ざわりがよく、吸水性や通気性に優れており、汗をかいても快適に作業を続けられるという特徴があります。また、保温性が高く素材も軽いため、夏冬どちらの作業現場でも使いやすいと感じるでしょう。ただし、しわになりやすく、乾燥に時間がかかることから、部屋干しには不向きです。
混紡素材
混紡素材は化学繊維と天然素材など、2種類以上の繊維を組み合わせて加工した素材です。作業着の混紡素材は「ポリエステル65%、綿35%」が黄金比率とされています。様々な現場で活用できる割合であるため、ブルゾン服の作業着の素材選びに迷ったら、この黄金比率を基準に選ぶとよいでしょう。
【春・夏】ブルゾンの作業着を選ぶ際の注意点
気温が高くなり汗が出やすい春や夏は、通気性や冷感性のある素材を選ぶと、現場の作業中でも快適に過ごせます。以下に、ブルゾンの作業着を選ぶ時の注意点を解説します。
通気性
春や夏の季節は体温が高くなりやすいため、通気性の高い作業着が欠かせません。屋外の現場作業だけではなく、工場など屋内の現場においても、体温を下げる服が必須です。たとえば、服の中に熱がこもりにくくなるメッシュ加工の作業着などがおすすめです。春や夏は熱中症になる可能性が高いため、通気性の高さを重視してブルゾンを選びましょう。
吸汗速乾
吸汗速乾とは汗を吸いやすく、乾きやすい素材です。この吸汗速乾のブルゾンを着ると、休憩中などに汗で体が冷える状態を防げます。また、衣類を洗った後に乾きやすいため、雨が続きやすい梅雨の時期の部屋干しにも適しています。消臭機能がある素材を選ぶと、より長く着られるでしょう。
冷感機能
冷感機能のあるブルゾンを着ると、着たときにヒヤッとした冷たさを感じるため、暑い季節でも快適に過ごせます。冷感機能は炎天下の屋外だけではなく、熱がこもる工場での現場作業などにも適している素材です。長袖の着用が義務化されている現場でも、冷感機能があるブルゾンを着ると、ひんやりとした感触の着心地で、作業に集中できます。
【秋・冬】ブルゾンの作業着を選ぶ際の注意点
動きやすいアウターのブルゾンは、秋や冬に適した作業着ですが、現場に合わせて選ぶ必要があります。以下にブルゾンの作業着を選ぶ際の注意点について解説します。
保温性
ブルゾンの保温性は、熱が逃げにくくなる「蓄熱性」や冷たい風に耐えられる「防風性」、急な雨に濡れても浸透しにくい「防水性」が重要です。秋や冬は外気で体温が奪われやすいため、服の中の温度を保つ工夫が必要です。とくに屋外の現場作業は、天候が変わる点を考慮して、保温性の高いブルゾンを選びましょう。
動きやすさ
秋冬用の素材は厚みがあるため、動きやすさが重要です。寒さに対応するためには素材の厚みが必要になり、現場作業で動きにくさを感じるかもしれません。そのような場合には、ストレッチ素材のブルゾンを着るとよいでしょう。また、ワンサイズ上の服を選ぶと体を動かしやすくなるため、おすすめです。
帯電防止加工(たいでんぼうしかこう)
気温が下がると空気が乾燥して静電気が発生しやすくなるため、帯電防止加工がされているブルゾンを着るとよいでしょう。とくに、精密機器を扱う工場などでは、静電気によって製品に影響が出る可能性もあります。また、放電によって炎が燃え移る作業現場もあるため、身の安全を考慮して帯電防止加工の衣類は必須です。
まとめ
ブルゾン服はデザイン性が高いアウターだけでなく、作業着としても利用できる衣類です。ただし、作業現場や作業員に応じて、素材や機能の選び方が異なります。
太洋繊維株式会社が運営するワークランドでは、現場に合わせて最適な作業着を揃えています。関東に20店舗を展開しており、作業着の納期や価格に強みを持っているので、ブルゾン以外の作業着を注文する際は、ぜひご利用ください。