作業着の上に着用することで水滴や汚れを防ぐ「ヤッケ」。漁師や塗装、農家を営む方々には馴染み深い「ヤッケ」ですが、一般的にはあまり知られていない存在でした。しかし、近年では登山やキャンプなどのアウトドアブームによって注目を集めています。今回は、水滴や汚れを防ぐ以外にもさまざまな機能を持つ「ヤッケ」について紹介します。

ヤッケとレインウエアの違い

ツルツルとした素材から、カッパなどのレインウエアと混合されやすい「ヤッケ」ですが、防水の観点で大きな違いがあります。ヤッケとレインウエアの違いについて説明していきます。

ヤッケとは

ヤッケとは、撥水性が高く防風機能のある上着を指します。一般的には、聞き馴染みのないこの「ヤッケ」という名前は、諸説ありますが、ドイツ語の「Jäcken(ジャーケン)」が語源という説があります

15世紀頃からドイツで使用されていた厚手で防水性のあるフード付きの上着を指す言葉です。その後、スウェーデンやフィンランドに伝わり、「ヤッケ」が生まれたとされています。日本では、撥水性があり汚れにくいことから漁師や土木建築作業などで着用し、汚れを防ぐための上着として親しまれてきました。

薄くて軽い素材で作られているため、着用時に煩わしさを感じることもありません。フードが付いており、霧雨などの少量の雨や水滴なども防げます。

近年では、単なる作業着としてではなく、アウトドアウエアとしても注目を集めています。低価格で防風機能もあるため、釣りやツーリングの強風対策にも重宝します。

レインウエアとの違い

レインウエアは、雨天時に雨を防ぐために着用する上着です。撥水機能だけではなく、耐水性のある防水機能を持ちます。長時間の雨や強い水圧がかかっても、水が内部に染み込むことはありません。これが「ヤッケ」との大きな違いです。

「ヤッケ」は、水を弾く撥水機能は備えているものの、長時間の雨には向きません。見た目は似ていますが、機能は異なるので、着用目的によって選ぶようにしましょう。

ウインドブレーカーとの違い

レインウエアと並んで「ヤッケ」と似ている上着に「ウインドブレーカー」があります。

ウインドブレーカーは、防風性に優れ、寒さを防ぐ防寒具です。風を防ぐことに特化しており、レインウエアには劣りますが、耐水性も兼ね備えているものが多いです。風を通しにくいという性質上、湿気を逃しにくく蒸れやすいという難点がありましたが、近年では、透湿性の高いものも登場しています。そのため、「ヤッケ」との違いはフードの有無と解釈されることも多いようです。

ヤッケの特徴

「ヤッケ」は、頭から被るプルオーバータイプの上着です。チャックやボタンなどがないものが多く、着用時の煩わしさがありません。その他にもさまざまな特徴があります。

高い撥水性で汚れに強い

撥水性の高い素材で作られているため、汚れに強い「ヤッケ」。防水性はないものの、水滴を弾くため汚れがついても簡単に落とせます。

また、「ヤッケ」の素材は、丈夫で摩擦にも強いため、泥汚れなども簡単に落とすことができます。農作業や土木建築作業などのように素材の消耗が激しい場面でも、長期間にわたって快適に利用することが可能です

撥水性という水を弾く性質は、漁師や釣りなど水場での作業があるお仕事にも活躍します。また、速乾性が高いのも魅力のひとつです。

防風性が高く防寒着に

ウインドブレーカーと同様に防風性が高いため、「ヤッケ」は、防寒着としても重宝します。手首にゴムが入っていることで、風を始め細かな粉塵や水滴が侵入するのを防ぎます。またフードについている紐で調整が可能なため、顔周りにしっかりフィットし、防寒性を高めてくれます。「ヤッケ」に多く使用されるポリエステルは、繊維間に空気をためることで断熱性や保温性を高める特性を持ち、防寒着として優れています。

軽量で、着用時のごわつきも少ない「ヤッケ」は、脱ぎ着も楽です。屋外の現場仕事や登山、海の上での作業など、外に長時間居る際の防寒におすすめです。

透湿性が良く夏でも不快感が少ない

透湿性とは、素材の微細な孔や空気層を通じて水蒸気が通り抜ける性質を指します。透湿性が高い素材は、汗や湿気を内部に溜めこまず、外に逃がすことで快適な着心地を保てます

「ヤッケ」の素材として多く使用されるポリエステルは、繊維内に水分が滞留しにくい特性を持つため透水性が高いです。夏でも不快感が少なく作業することができます。

アウトドアやツーリングにも大活躍

近年のアウトドアブームにより、注目されつつある「ヤッケ」防風性の高さから釣りやツーリングにも最適です。アウトドアに大活躍な「ヤッケ」の魅力について紹介します。

かさばらないため持ち運びに便利

ヤッケの魅力のひとつに、その軽さがあります。「ヤッケ」は、素材が柔らかく、型崩れしにくいため、長時間荷物の中にいれたままでもしわになりにくい特徴があります。さらに、小さくたためるため、かさばりません。収納スペースをとらずに携帯することができるため、持ち運びに非常に便利です。ツーリングやアウトドアなどで、気温の異なる地域に出向く際の防寒対策として一枚持っていると重宝します。

お手入れが簡単

撥水性、防汚性が高いため、汚れが付きにくいことが「ヤッケ」の利点です。汚れが付いた場合にも、水洗いなどで比較的簡単に落とせます。汚れがひどい場合は、中性洗剤を付けてふき取ることで充分綺麗に保てます。ご自宅の洗濯機で洗う場合には、洗濯表示を確認し適切な方法で洗濯してください。

撥水加工が施された衣類の多くは、洗濯を繰り返すことで発行機能が低下してしまうものがほとんどのため、洗濯自体は、過度に行わないことが重要です。乾燥時は、直射日光を避けて風通しの良い場所で、陰干ししてください。

「ヤッケ」に多く使用されるポリエステルは、化学繊維の中でも速乾性が高い素材です。水分を迅速に乾燥できます。また、同様に「ヤッケ」に使用される素材であるナイロンは、水分をすばやく蒸発させる働きがあるため、アウトドア用品や水着などに多く使用されている素材です。

このように、「ヤッケ」は、アウトドアや旅行などで使用する際にも手軽に清潔に保つことができるのが魅力です。

コスパの高さが魅力

「ヤッケ」の最大の魅力は、コストパフォーマンスの高さにもあります。ポリエステルやナイロンを素材に使用している「ヤッケ」は、千円以下で手に入るなど、特に安価に購入できます。汚れに強く、強度も高いことから、それほど頻繁に買い替える必要もないため、コスパが非常に高いと言えるでしょう。アウトドアウエアや釣り用レインウエアは高くて手が出ない方にも、「ヤッケ」がおすすめです。

また、高いものを買い揃えても自分に合うか不安という方は、まずは手ごろな「ヤッケ」で試してみる、というのも一つの手です。低価格で購入できるため、アウトドアのお試しに利用するのは賢い手段と言えます。

ヤッケの選び方と注意点

ヤッケの選び方と注意点

軽量で防寒性に優れ、さまざまな場面で活躍する「ヤッケ」。着用する場面や予算によってサイズや機能性などを選ぶことが必要です。「ヤッケ」の選び方と、着用時の注意点について説明します。

サイズに合わせて選ぶ

お仕事で着用する場合は、「ヤッケ」の下に着る衣類によってサイズを選びましょう。

土木建築作業や塗装などで着用するつなぎといった厚みのある作業着の上に着る場合は、通常のサイズよりもワンサイズ上を選ぶのがおすすめです。「ヤッケ」は、粉塵や水滴、風を防ぐために手首にゴムが入っているので多少大きいサイズでも煩わしさを感じることは、少ないはずです。

逆に、「ヤッケ」の下に着る衣類が厚みのない普段着のようなものであればサイズがピッタリのものの方が、防寒の観点では最適と言えます。「ヤッケ」はサイズ展開が豊富なため、「ヤッケ」の下に着る衣類を想定して選ぶようにしましょう。

火を扱う場合は着用を避ける

「ヤッケ」に使用されることが多いナイロンは熱に弱く、火気を扱う仕事やアウトドアで火を使う際の着用には注意が必要です。火花や高温によって溶けやすく、やけどを引き起こす可能性があります。

また、ナイロンと同様にヤッケに使用されることが多いポリエステルは燃え広がりやすいため、火気を扱う仕事やアウトドアで火を使う際は、着用を避けることが望ましいです。火気を扱う際には、燃えにくいコットンやウールなど自然由来の素材を使用した衣類の着用をおすすめします。

防水性を重視するならレインウエアを

「ヤッケ」は撥水加工が施された軽量の素材で作られていますが、防水機能は備わっていないものがほとんどです。雨の中でのアウトドアや、雨天時、長時間の屋外作業を行う際には、本格的なレインウエアを選ぶことをおすすめします。

多くのレインウエアは、ジッパーや縫い目にも防水処理が施されていることから、雨の侵入を防いでくれます。防水性能が高い分、「ヤッケ」と比べると着用時に重量感を感じる場合や、価格が高くなってしまうため、用途に合わせて選びましょう。

おすすめヤッケ5選

おすすめヤッケ5選

ここからは、ワークランドで取り扱うおすすめの「ヤッケ」5選をご紹介します。

[喜多] 1550 ポリエステルヤッケ

喜多の「ポリエステル1550ヤッケ」は、どんな天候でもドライな着心地をキープしてくれるヤッケです。優れた撥水加工で汚れにも強く、吸湿性が低いので濡れてもすぐに乾くのが特徴。ハーフジップタイプなので着脱も簡単です。さらに、フロントにはファスナーポケットがあり、利便性も十分。サイズ展開も豊富で、カラーバリエーションは、ベーシックな4色展開です。アウトドアや屋外作業に最適な一枚です。

[喜多] 1560 ポリエステルヤッケズボン

撥水加工が施されたポリエステル100%で、軽量かつ耐久性にも優れます。防風性も高いため、屋外での防寒対策に優れた効果を発揮。低価格な作業着には珍しく、右後ろにポケットがついているため便利です。ウエストはゴムのため伸縮性があり着脱が楽です。同じカラーバリエーションのため、「[喜多] 1550 ポリエステルヤッケ」と合わせてセットアップで着用できます。

[K-WORK] W-310 裾ゴム入お買い得上下組ヤッケ

ポリエステル100%の生地で作られており、優れた撥水性と防汚性を備え、軽量で丈夫な点が特徴です。伸縮性のあるウエストで着脱が楽に行えます。右後ろにはポケットも備えているため、収納力も十分。軽作業から釣り、アウトドアまで、幅広いアクティビティに対応可能です。4Lまで、大きいサイズのタイプもあります。

[カジメイク] 2274 迷彩ヤッケ(ウィンドブレーカー)

撥水加工を施した丈夫なポリエステル100%の生地で作られた迷彩柄のヤッケです。フードがあるため、ウィンドブレーカーとしてもご利用いただけます。気温や体温に合わせて、調節できるフロントのジッパー、ストレッチ仕様で手首にフィットする袖口、風や冷気の侵入を防ぐ調節可能な裾を備えたプルオーバースタイルが特徴です。フードはサイドの紐で顔周りの調節が可能で、ぴったりとフィットします。便利な胸ポケットはパッカブル仕様。ブルーとブラックの迷彩柄で、アウトドアやフィールドワークに最適です。

[カジメイク] #2205 ポリエステルヤッケ

カジメイク #2205 ポリエステルヤッケは、農業や土木に最適なヤッケです。ポリエステル100%のヤッケは撥水性があり、コストパフォーマンスに優れています。屋外でのさまざまな作業に適しており、丈夫で耐久性に優れた設計になっています。カラーバリエーションはベーシックなベージュやダークグレーを始め、落ち着いた色味の7色と豊富で、サイズもSから3Lまで揃っています

まとめ

今回は、近年のアウトドアブームで注目が集まっている「ヤッケ」について紹介しました。「ヤッケ」は、防風性が高く防寒対策に最適なだけでなく、撥水加工により防汚性も優れています。作業着としてだけにとどまらず、アウトドアウエアとしても近年、人気が高まっています。作業着の専門店「ワークランド」では、豊富なサイズとカラーバリエーションの「ヤッケ」をご用意しています。アウトドアの防寒着をお探しの方は、ぜひこの機会にお買い求めください。

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